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ゲルソンは、食事で健康法を紹介しているのではありません。
末期のがん患者をも回復させようという食事療法を紹介しているのです。
そのため、内容は極めて厳格で厳しいものです。
塩、砂糖、油は禁止。
動物たんぱくは禁止。
乳製品もダメ。
すべて有機、無農薬の野菜食。
漂白した食品、缶詰、冷凍食品は禁止。
大豆、豆類は禁止。燻製、塩漬け、お茶、コーヒー、ココア、たばこ、酒、ナッツ類、キュウリ、パイナップル、その他強い香辛料は禁止。もちろんアイスクリーム、飴などは禁止。
歯磨き粉などでも、ナトリウムを含むものは禁止。塩素、フッ素を含むものは禁止。二酸化硫黄で処理した乾燥果実も禁止。乳製品禁止。
毛染めの類、スプレー製品、電磁波を出す機器の使用禁止、電子レンジでの調理は禁止。
一日13杯のフレッシュ野菜ジュース250cc(りんごと人参中心)を飲む(起きている間、1時間ごと)。ジューサーは低速回転の押しつぶし型。
そして、上記の禁止食品を使わない料理を食べます。
料理法は、できるだけ低温で、水を使わずに、野菜そのものの水分で煮る、焼く。
蒸すのは、高温になるので、禁止。
食事はできるだけたくさん食べる。生野菜のサラダを食べる。
日本人では、星野仁彦という精神科、心療内科の医師(当時、福島医大、現在、郡山炉マリンダクリニック)が大腸がんから肝臓への転移により、5年生存率0%と考えられていたにも関わらず、従来の医療ではなく、ゲルソン療法を自ら選択し、見事に回復した経験を本にしています。
その中で、このゲルソン療法はまともにすべてを実行するのは不可能というほど厳しいものです。しかし、なにが大変かといって、この食事ほど大変なものはないと書いています。
まったく塩、砂糖、油、香辛料なしの野菜料理を想像してみてください。
まずい。
これは、ほんとうにまずいです。
1回、2回なら我慢して食べることもできるでしょう。
がんの治療食としては2年ぐらいは必要になります。最低で。
その後も、ほとんど同様の食事が必要になります。
星野医師は診断から20年ほど経過していますが、ゲルソン療法の普及やがん患者のケアに力を注いでいます。
死なずにいるのは、ゲルソン療法のおかげだと考えているのです。
もう一人はオックスフォード大学で英文学を教え、オックスフォード演劇学校の創立者兼校長のマイケル・ギアリン-トッシュです。
彼は多発性骨髄腫、数か月のいのちという宣告を受けます。
彼はオックスフォード大学の学者であったために、最高レベルの医師たちの診断を受け、ギアリン-トッシュを心配する優秀な同僚、教え子、その他から多くの助けを受けながら、治療法を探ってきます。
そして、彼もまたゲルソン療法に辿りつくのです。
味なしの食事に苦しみながら、ゲルソンの食事療法を可能な限り実践して、20年、今も第一線で活躍しています。
ギアリン-トッシュの場合、面白いのは、アメリカ、イギリスなどの最高レベルのがん学者なども巻き込んでいることです。
もちろん、それらの学者たちは、ゲルソン療法によってギアリン-トッシュが回復したとは考えません。
運よく、進展しない型の骨髄腫だったのだろうと語っています。
しかし、ギアリン-トッシュ本人、そして、サポートしたカルメン・ウィートリー・オックスフォード大学のドクターはゲルソン療法でいのちを取り留めたと確信しているようです。
カルメン・ウィートリーの書いた論文「0.005%の確率で生存する一症例」もまたなかなかの迫力です。
ゲルソン療法は、非常に制限が多く、実践困難な食事療法なので、しばらくしてあきらめてしまうことが多いように思われます。
ジュースだけでも年間で、人参が何百kg必要になるはずです。
100できなかったから、あきらめる、というのではなく、できる限り努力して可能なことをやっていくことが大切です。
禁止されている食品を食べてしまっても、次からは我慢するように。(ゲルソンの本では、すべて台無しになるほど、厳しく書かれていますが)
長い戦いになるので、挫折しない方法を見つけることが必要です。
最後には、必ず、がんに勝つという期待を失わないことです。